受験のために先生を選ぶ

最終的には自分で「この弾き方をしたい」と選ぶことが大切

自分を持つということがどれだけ重要か

先生選び。おそらく受験にのさいに最も重要視されることではないでしょうか。

音大受験のスタンダードは、師事している先生が勤めている、あるいは卒業した大学に行きます。自ら大学を選ぶ場合は、その大学で講師をしている先生やその大学に縁ある先生に新しく師事するのが一般的です。その大学の傾向をよく知っていて受験の準備ができるという利点、そして入学後に師事する際に、見知った先生のほうが慣れに要する時間がないのでレッスンがスムーズにいくからです。

私は志望大学を決めて、その大学の先生を探すという方法を取りましたが、当初はツテがなく、なかなか先生が決まりませんでした。とりあえず夏期講習の実技レッスンを受けたところ、その時の先生が相性ぴったりだったので、大学の入試広報に連絡をして紹介して頂きました。どのようにぴったりだったかというと、「この音がいい」と直感です。

この、勘のようなものは実はとても大切なのではないかと思います。私たちは言葉以上に楽器で語ります。教え方も重要ですが、先生の演奏が自分にとって最上であり目標とできるものなら、趣味以上に学ぶ身としてはそれもまた最高のことだと思います。

さて、幸いにもすんなりと教えて頂けることになりましたが、先生を変えるというのは今までの練習やレッスンのスタイルをがらりと変えなければならないということ。今までの先生と全く違うことを言われて当初は相当に苦労しました。前の先生と今の先生が極端に異なる指導だったせいもあると思いますが、とにかくはやく今の先生の言う通りにできるように、今の先生に気に入られなければと考え、縮こまった演奏をして、楽しいより大変な気持ちが勝っていました。

誰もが通る道だと思いますが、こういうことになってしまったのは幼さも含め、「自分」というものを持っていなかったからだと思います。また、自分を持つということがどれだけ重要かも私は知らず、ピアノを弾くにも様々なスタイルがあり、先生によって教え方も違い、最終的には自分で「この弾き方をしたい」と選ぶことが大切なのだということにこの時ようやく気づきました。

先生選びはとても重要です。レッスンが何より大切なのですから、合えばいいですが、合わなければその時は全てが最悪に終わると思います。ですがそこについて回る最も大切なことは、やはり自分の意思なのだと強く感じました。

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